『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「何よ!
なんか文句でもあるの?」
大野さんの一声で、グループの子達が、
一斉に私たちを睨みつける。
「当然でしょ!
こんな子供じみたことして、
恥ずかしくないわけ?」
栞は、ぴしゃりと言い切った。
「あんたも、倉本さんの味方すると、
嫌われるんじゃない?
倉本さんがどれくらい嫌われてるか、
ちゃんとサイトでチェックしときなよ。
清様だけじゃなく、清様のお兄様や、
直様にまで取り入って、
生意気なのよ、この女!」
大野さんが、次第に興奮して、
高い声を出した時、
「なにやってんだ?
お前ら。」
あいつの低い声が、
一瞬で皆を氷付けにした。
地獄の閻魔様の声って、
きっとこんな感じだろう。