『私も歩けばイケメンにあたる♪』

あいつの後ろには、
部活の格好に着替えた直樹君も立っていて、
大野さんたちを睨んでいた。

あれだけ、怖い顔で睨んでいた
大野さんたちが、あっという間に、
かわいい女の子の顔になっている。


「何やってるんだ、って聞いてるんだけど・・。」

あいつは、
私たちではなく、

大野さんに向かって、
さっきより凄みのある声を出した。


「別に何でも・・。
倉本さんが、朝方、清様のうちから出てくるのを
見た子がいて、

ちょっと気になったから、
聞いてみようかと・・。」


そういえば、中学が同じなんだから、
家も近所なんだ。
ひょっとしたら、
毎朝駅での姿も見られてたのかな・・。

そんなことを考えていると、
あいつは、詰まることなく
大野さんたちに、すっと、言ってのけた。

「こいつは、俺の家の使用人だ。
一緒に住んでるんだから、
当然だろ?」



・・シヨウニン?






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