『私も歩けばイケメンにあたる♪』
⑨慟哭
『好きで一緒にいるわけじゃね~よ。』
あいつの声が、
何度も何度も私の頭の中で、
リフレインする。
あの後、
あいつは、
『使用人は俺の持ち物だ。』
とか、
『俺の持ち物に手ぇ出すんじゃねぇ。』
とか、
色々言ってたみたいだけど、
断片的にしか覚えてない。
どうやって、家まで帰ってきたのか、
それも、よくわからない。
栞が心配そうな顔をしていた気もするけど、
携帯を開く気にもなれない。