『私も歩けばイケメンにあたる♪』

「お母さん、私が降りてこないの、
何か言ってた?」


少しの沈黙の後、
私は口を開いた。


「さっき、ここに様子見に来てたぞ。
お前は疲れて寝てるみたいだから、
後で夕飯食べるように言ってくれって。

今日は、夜勤だからって、
もう出かけたけどな。」


そっか。
そういえば、朝そんなこと言ってたっけ。


母がいないことに、
ほっとする自分に嫌気がさす。


「悪かったな。
俺のせいで・・。」


どんな顔をして
そんなことを言ったのか・・。

あいつに背を向けたことを
後悔した。






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