『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「掲示板?」
わけがわからず、
聞き返すと、栞が慌てて
割って入った。
「すみませんけど、
あれは、誰かのいたずらなんで、
この子は関係ありませんから!」
栞はそう言うと、私の腕を引っ張って、
教室を出ようとした。
「ちょっと待ってよ~。
そりゃ、ないだろ?」
茶髪の髪をしたほうの一人が、
栞とは反対側の私の手をつかむ。
「痛い!」
両側から綱引きのように、
力いっぱい引っ張られて、
私は思わず叫んだ。
「手離せよ。」
いつの間にか、直樹君が、
先輩の腕をつかんで、
私の横に立っている。
その顔は、
いつもにこにこ笑っている
直樹君からは想像もできなくて・・、
怖い!
外の明るい日差しとは対照的に、
私の周りの温度は、
冷凍庫並に下がった。