『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「ちぇっ!
しらけたぜ!
おもしろくもねぇ。
行こうぜ!」
喧嘩になるのかと、
冷や冷やしたが、
教室に残っていた数人に
注目されているのに気づくと、
彼らは、舌打ちをしながら去っていった。
「あ~びっくりした~。
ありがとう!
ほら、ひかりもお礼言いなよ。」
「あ、うん。
直樹君、ありがとう。」
私がお礼を言うと、
直樹君は、もういつもの
直樹君に戻っていた。
「いや、別に。
それより、俺、部活休むから、
一緒に帰ろうか。」
「あ、それは、大丈夫。
迎えが来るから。」
私が、直樹君の申し出を断る前に、
栞が口を挟んだ。
・・迎え?