『私も歩けばイケメンにあたる♪』
その時、あいつは、
どんな気持ちだったんだろう。
自分の好きな子が、
自分のせいで辛い目にあって、
何もできない自分の無力さを
呪ったりしたんだろうか?
「それが、
2年生のときの話なんだけどね。
それ以来、清は、
女の子とは口をきかなくなっちゃったの。
多分、また誰かがターゲットになるの、
怖かったんじゃないかな。
だからさ、
ひかりと一緒に登校してきたときは、
びっくり仰天だったんだよね~。
おっと~、ついに彼女が!ってね。」
栞は、お得意のウインクをして、
フフと笑った。