『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「ところでさぁ、」
栞は、私に向き直ると、
なにやら、神妙な面持ちになった。
「実はね、
清には、言うなって口止めされてたんだけどさ、
私が、今朝ひかりを迎えに来たのは、
清に頼まれたからなんだよ」
あいつに・・
頼まれた?
「昨日、連絡もらったんだ。
ひかりのこと怖がらせたから、
自分が一緒に登下校するのは、
ひかりが嫌がるだろうって。
でも、昨日の今日でしょ?
一人じゃ学校に行きづらいだろうから、
悪いけど、遠回りして一緒に学校行ってくれないかって。」
「うそ・・。」
「嘘じゃないよ。
私は、昨日と同じように、
学校の駅で、待ち合わせるつもりだったんだよ。
でも、清がせっぱつまったような声を出してるからさ、
なんかあったかな~って。」