『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「まぁ、なんとなくな。
栞や雅のとこには行ってないって
心から聞いたけど、
なんとなく、
前の家にでも戻ってんじゃないかと思って。」
自分の行動がよまれていることに、
恥ずかしい気分になる。
「でも、
私の家が、ここの駅だって、
よく知ってたね。」
「えっ、
いやそれは・・、
おばさん!
おばさんに聞いたんだよ。」
特に意味があって聞いたことではなかったけど、
あいつは、うろたえているように見えた。
「それよりお前、
なんか、制服泥まみれじゃないか?」
今度は、私がうろたえる番だ。
からまれたとは言えなくて、転んだと嘘をついた。