『私も歩けばイケメンにあたる♪』
あいつがどう思ったかは
わからないけど、
あまり、ぎくしゃくしないですんで、
助かった。
電車から見える明かりの灯った町並みは、
行きに独りで眺めたものより
ずっと輝いて見えた。
「明日から、
また俺と一緒に学校行けよ。
帰りも迎えに行くからな。」
「えっ?」
聞き間違えかと思って、
素っ頓狂な声が出た。
「一人にしたら、
またこんなことになって、
皆が心配するだろ。」
あいつは、そう言ったあと、
私の耳元に小声で囁いた。
「こないだは・・、悪かった。
もう、あんなことはしないから。」
そうして、もう一度念押しした。
「いいな?」