『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!
誰が援交してるっていうのよ!」
突然の私の剣幕に、
今度は、あいつが口をぽかんと開けて
間抜け面をしている。
「私が会ってたのは、父親!
お、と、う、さ、ん!
血の繋がった、実の親なの!」
「え?
じゃあ、さっきの金は・・。」
あいつは、ぶちまけた教科書たちにまぎれた
茶封筒に目を向ける。
「あれは、私の入学祝!
ちなみに、誕生日祝いももらったから、
あと1万円あります!!」
ハアハアと肩で息をして、
ついに、ベッドの上に立ち上がった。
あいつを見下ろして、
仁王立ちになる。
と、突然、
あいつが腹を抱えて笑い出した。