『私も歩けばイケメンにあたる♪』
深夜。
お風呂には入らず、
傷口をビニールで覆って、
シャワーですませた。
温まった体で、
ベッドに横になると、
あいつの言葉を思い出す。
『今度、2人で、
出かけないか?』
あいつの誘いに、素直に頷いてしまったのが、不思議だった。
うれしいような、
恥ずかしいような、
何ともいえない
感情がこみ上げてくる。
そのことばかりに考えが集中し、
父の話をしてしまったことに気づいたのは、
次の日になってからだった。