『私も歩けばイケメンにあたる♪』
それからの数日間は、
何事もなく、あっけなく過ぎていった。
学校の裏サイトに、
“倉本ひかりの援交現場目撃!”
などと書き込まれたいたらしく、
時々、周囲の視線を感じることもあったが、
思っていたほど、
気にならなかった。
『大野さんたち、ちょっとやりすぎだよね。』
などと、囁いてくれる人も出てきて、
分かってる人は、わかってくれてるんだな、
って、幸せな気持ちにもなった。
それ以上に、
私の頭は、あいつのことでいっぱいで、
どこへ出かけるのか
とか、
二人で出かけるのか
とか、
あの日のシーンを何度も思い出してて、
ぼぉっとしていることが多かった。
当然、栞には、突っ込まれた。