『私も歩けばイケメンにあたる♪』
予想通り、
というか、
予想以上に、
眉間にしわを寄せたあいつが
目に飛び込んできて・・。
やっぱり、待たせすぎたらしい。
ごめんと言いかけたとき、
「なんで、心の車に乗ってんだよ。
お前は!」
予想外のあいつの言葉に目を丸くする私。
「え、だって、
待たせてるから、早く駅まで来なくちゃって
思って。
心さんがちょうど出かけるから乗せてくれるって・・。」
「これから俺と出かけるって時に、
他の男の車なんかに乗ってんじゃねぇよ。」
「え?だって、心さんだよ?」
「誰でも同じだ。
たとえ、心でも、
2人だけのときに、車に乗んなよ。
栞だって、いい気持ちしないだろうが。
いいな?」
いらいらした口調で、
上から見下ろされた。