『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「てめぇ、いいかげんにしろよ。」
すごむ物言いが、余計に可愛く思えて、
私は、笑いが止まらなくなった。
「このやろ・・、」
あいつは、笑う私を止めようと、
体で覆いかぶさってくる。
笑いながら、あいつの体を
するりとよけると、
ますます躍起になって、
追いかけてくる。
いつの間にか、あいつも笑顔になって、
私を捕まえようとする。
しばらく走って、
とうとうあいつに捕まると、
2人で砂の上に倒れこんだ。
はあはあと、荒い息を繰り返す。
「ふふふふ。」
「あははは。」
どちらからともなく笑い出すと、
二人で天を見上げて、大の字に寝転んだ。