『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「初めから・・、
私の意見なんて、
無視するつもりだったんだ。」
帰り道、この間も来た公園のブランコに座って、
ぽつりとつぶやいた。
「んなこと、わかんねぇだろ?
とにかく、帰って、
おばさんに話を聞いてみないと。」
「聞く必要ないよ!
なんで、勝手にマンション売っちゃうの?
あそこは、私の家でもあるのに!
3ヶ月だけお試しなんていって、
最初から、
帰る場所なくすつもりだったんじゃない!」
清は、私の前にしゃがみこんで、
ブランコに座る私と同じ目線になった。
私は、金切り声をあげて、
目の前に座っている清の胸を
ドンドンと叩いた。
完全な八つ当たりだ。
清には、何の責任もない。
なのに、清は、何も言わずに、
私のしたいようにさせてくれる。