『私も歩けばイケメンにあたる♪』

清と私は、
おじさんに、こってりしぼられた。

喧嘩の原因とか、
二人で何をしていたかとか、

そういったことを聞かれると思って、
内心憂鬱だったのに、

おじさんは、そういったことには
一切触れず、

ただ、遅い時間に、
行き先も告げずに出歩いてたってことを、
怒られた。

二度とこんなことにならないよう、
門限は8時と決められた。

本当は、そんなに遅くなるつもりじゃなく、
私がマンションによったせいで
こんなことになってしまったのに、

清は、いいわけ一つしないで、
すみません、と頭を下げた。

頭を下げる清の姿は、
小さく見えるはずなのに、

喧嘩していた清よりも、
ずっと大きく見えて、

こんなときなのに、
胸がときめいてしまった。

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