『私も歩けばイケメンにあたる♪』
清の隣に座らされると、
最後まで聞けよ、
と、囁いて、清は天井を見あげた。
「俺さ、中学に入ってすぐの頃、
荒れてたんだ。」
月が隠れたのか、
部屋の中が、ふっと暗くなり、
清の横顔が、闇に包まれた。
「荒れた理由はさ、
俺が、親父と血が繋がってないって、
知ったから。」
「えっ!」
血が繋がらないって、どういうこと?
「親父は、2回結婚してんだ。
1回目は、心の母親と。
2回目は、俺の母親と。
心の母親とは、離婚したらしい。
原因は良く知んねぇけど、
心には時々連絡きてるみたいだ。
で、俺の母親とは、再婚同士なんだけど、
俺は別の男の子供なんだ。」