『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「清、悪いけど、
サッカー・・の・・、」
最後まで言葉を発することなく、
目が点になっている範君と目が合って、
固まる私。
「・・貸してもらおうと思ったけど、
いいや。
その、ごめん、邪魔して。」
「なんだ?」
「なんでもない。
俺今日試合だから、
もう行く。
あ、え~っと、
ひかりちゃん、
清をよろしく。」
範君は、顔を赤らめて、視線を泳がせたまま
出て行ってしまった。
なんでもなかったかのように、
キスを再開しようとする清に、
「無理だから!!」
私は、言い放って自分の部屋に戻った。