『私も歩けばイケメンにあたる♪』
そんなつもりはなかったのに、
清の姿がぼやけて見えて、
泣いてしまった自分が嫌になった。
「お、おい!」
明らかに動揺している清の声。
こんな清の声、聞いたことあったっけ?
「泣くなよ・・。」
困ったような清の声。
清は、私をベッドに腰掛けさせた。
「なんで・・。
私に言わずに出て行くつもりだったの?」
清を信じて、話してくれるのを待つつもりだったのに、
やっぱり、責めるような口調になってしまう。
落ち着け、落ち着け私。
清は考えもなく、こんなことしない。
ちゃんと、理由を聞いて、
応援してあげなきゃ。
泣いて困らせるのは、
絶対やめよう。
一生懸命自分に言い聞かせる私の横で、
こともあろうに、
清は、
軽くため息をついた。