『私も歩けばイケメンにあたる♪』
瞬間、
私の感情のストッパーが外れてしまった。
「どうしてそこで、ため息なわけ?
私のこと嫌いになったの?
一緒に住むのが嫌なら、
そう言えば?
私が出て行ってあげるわよ!」
なんとかして、涙をとめようと、
頑張っていたのに、
逆に涙が大量にあふれてきて、
わめき散らしてしまった。
もう、嫌だ~!
清と喧嘩したいわけじゃないのに!
行かないでって、言えばいいじゃない。
清は、突然切れた私に驚いたのか、
目をまん丸にして、私を見ている。
そのまま何か考えるように上を向いたかと思うと、
私の正面にひざまずいた。
「お前のこと嫌いになるわけねぇだろ。」
ひざに置いた私の両手に、
清の手が重なる。