『私も歩けばイケメンにあたる♪』

『汝は、水沼清とともに歩むことを
誓いますか?』


夫婦みたいと思ったら、
誓いの言葉を思い出してしまった。


「なんか、目が泳いでんぞ?」


「え?そうかな。」


心中を悟られたくなくて、無理に笑おうとしたら、
かなり失敗したぎこちない顔になった。


「はは~ん。」


鼻にかけたような声で、
清が一歩私に近づいてきた。


「お前、なんかやらしいこと考えてんだろ。」


最近の私は、“顔から火が出る”って経験を誰よりも多くしている。
自慢にもならないけど。


「期待してません!」


逆らっても無駄だとわかってても、
逆らわずにはいられない私。


言葉とは裏腹に、すんなりと清に抱きしめられた。





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