『私も歩けばイケメンにあたる♪』
③日常
次の日から、私の高校生活は、大変なものになった。
栞にだけは、こっそり事情を説明して、
なんとか誤解を解いたものの、
その他大勢には、
“水沼清の彼女”
として、広く認知されてしまった。
直接たずねられれば、
彼女じゃないと、否定はしているが、
そりゃ、毎朝一緒に来るうえに、
帰りも私の教室まで迎えに来られるとなれば、
誰がどう見たって、
立派な
オツキアイ
だ。
まさか、一人一人に、
我が家の家庭事情を訴えるわけにもいかず、
そのまま、ずるずると毎日が過ぎていた。