『私も歩けばイケメンにあたる♪』
画面を見ると、
心さんからだ。
「もしもし?
ひかりです。」
登録はしてあったものの、
心さんから電話があるなんて
初めての事だったので、
ちょっとよそいきの声になってしまった。
「あ、ひかりちゃん?
今、学校に着いたから、正門の前まで来てくれる?」
心さんは、いつもと変わらない、
やさしい口調だ。
「正門?
今着いたって、私の学校にですか?」
「あれ?
清から聞いてない?
今日、あいつ、急にバイトのシフトが変わったからって、
俺、ひかりちゃんのお迎え、
頼まれたんだよ。」
「えぇ!
すみません、すぐ行きます!」
私は恐縮して、電話を切った。