『私も歩けばイケメンにあたる♪』

画面を見ると、
心さんからだ。

「もしもし?
ひかりです。」

登録はしてあったものの、
心さんから電話があるなんて
初めての事だったので、
ちょっとよそいきの声になってしまった。

「あ、ひかりちゃん?
今、学校に着いたから、正門の前まで来てくれる?」

心さんは、いつもと変わらない、
やさしい口調だ。

「正門?
今着いたって、私の学校にですか?」

「あれ?
清から聞いてない?
今日、あいつ、急にバイトのシフトが変わったからって、
俺、ひかりちゃんのお迎え、
頼まれたんだよ。」

「えぇ!
すみません、すぐ行きます!」

私は恐縮して、電話を切った。









< 54 / 462 >

この作品をシェア

pagetop