『私も歩けばイケメンにあたる♪』
少し後ろで、
みんなの様子を見ていた私に、
範君が気づいて、話しかけてくれた。
「応援しに来てくれて
ども。
清が無理やり連れて来た?
なんか、恥ずかしいけど・・。」
範君は、
そう言って、私から視線をそらした。
・・一つ下なだけなのに、
かわいいな。
「頑張ってね!」
照れた様子の範君を見ると、
自然に笑みがこぼれた。
「おう!」
範君は、親指を立てて、
にこっ、
と笑ってみせた。
あ、今の笑ってるとこ、
ちょっとあいつに似てる・・。
試合は、大いに盛り上がった。
2試合あって、1勝1敗。
どちらも、1点を取り合う白熱した試合で、
必死に声を張り上げた私は、
喉がガラガラになってしまった。
でも、
何も考えずに
大きな声を出すのは、
とても気持ちが良くて、
いい気分転換になった。