『私も歩けばイケメンにあたる♪』

「おはよ!」


教室では、栞が明るく出迎えてくれて、
ありがたかった。


「・・なんか、あった?」


私の様子に気づいた栞が、
顔を覗きこんできた。


「うん、実はさ・・・。」


私は、栞に全てを打ち明けることにした。


あいつを好きな自分に
気づいてしまったこと。

あいつは、
自分を妹として見ているということ。

それが、
とてもつらいっていうこと。

昼休みに直樹君に、呼び出されたこと。


栞は、何も言わずに私の話を聞いてくれた。
そして最後に、


「自分の気持ちに素直になるのが、一番だよ!
自信持って!」


と言ってくれた。



“自分に素直になる”


確か、以前、
雅にも同じようなこと言われたことがあった。

本当に、友達って、なんでこんなに、
あたたかいんだろ。




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