『私も歩けばイケメンにあたる♪』

あいつとすれ違いざま、
あいつは、私の腕をつかんだ。

「直樹に会いに行くのか?」

低い声は、
いつもより一段と低く聞こえる。

「うん。」

私はなるべく、普通を装って頷いた。

「直樹はいいやつだ。
俺が保障してやる。

お前のどこがいいんだか知らないが、
お前にはもったいないくらいだぜ。

ま、うまくやれよ。」














息の仕方を、

忘れた。

























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