『私も歩けばイケメンにあたる♪』
直樹君は、私が泣き止むまで、
そっと両腕で包んでくれていた。
授業開始のチャイムが鳴っている。
さぼり決定、だ。
「ご、ごめ、んなさい。
もう大丈夫だから・・。
直樹君の話って何?」
なんとか、声にして、直樹君の胸から顔を上げる。
「多分、察してると思うけどさ、
ひかりちゃんに、
つきあって、って
言うつもりだったんだ。」
「・・・。」
「ひょっとしてさ、
泣いてるのって、
俺に関係ある?」
「それは・・・。」
「これは、
勘なんだけどさ~、
違ったらごめんな。
ひかりちゃん、
清のこと
好きでしょ?」