『私も歩けばイケメンにあたる♪』
「お母さんのため?」
直樹君は怪訝な顔をした。
しまった、
と思ったけど、
いったん、あふれ出した気持ちは
とめることができなかった。
「私とお母さん、
血が繋がってないんだ・・。」
「え?
どうして?」
直樹君は、
驚いた顔で、私を見つめる。
「私の本当の母親は、
私が3歳の時に死んだの。
私が6歳の時に、
父親が、
今のお母さんと結婚したんだ。
けど・・、
結婚してすぐ、
父親は、よそに女の人を作って
出て行っちゃった。」
・・・・私を置いて。
「だから、
今のお母さんは、
育ての母。」