The Last Lie

ニコッと笑ってそれらしいことを言った私の動揺に気付いてるのか、気付いてないのか柚杞は教室のドアに寄りかかり、小さくため息した。


『…今日、7時からだから別に平気』


何で今日に限って!?


『新しい人入ったから今日はそのフォローだけ』


黙って目をパチパチさせてる私を柚杞は見下ろしてる。


『だから気にしなくていいけど?』


『そ…そうなんだ、じゃあすぐ行って来るから待ってて?』


五十嵐君と知り合ったことは柚杞にも言ってあるし、よく話題にさせてもらってるから柚杞には問題ないけど五十嵐君は分からない。

…柚杞を嫌いな五十嵐君が柚杞を見て何にも言わずにいてくれるとは思えない。


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