The Last Lie

確かに、柚杞のことだ。
きっと私が電話に出ないのも変に思ったはず。


『…うん…ちょっと、鏡見てくる』


五十嵐君に頭を撫でられて私はトイレに向かった。



この時私の頭の中はぐちゃぐちゃで、何かを考えたりする余裕なんてなくて、


だから、気付かなかった。










『そんな怖い顔しないでよ?』

『…樺乃に、何した?』

『何って、なに?心配しなくても何もしてないよ』









私が居ない図書室で、









『いい加減あの子解放したげてよ…伊川君』




二人が話をしてたなんて。







< 136 / 357 >

この作品をシェア

pagetop