The Last Lie
そのあとは何でか二人とも口数が少なくて、ただベンチに座ってお昼のパンかじってた。
デザートのプリンを食べおわって一息ついた時、前を見たまま口を開いた。
『…怒らないで?』
私の言葉に振り向いた麗は少し吹き出した。
『どんだけ私キレやすいのよ!もう怒ってないから大丈夫よー』
『そうじゃなくて、』
『なによ』
『怒ってるんでしょ?…柚杞のこと』
麗の目が少し揺れて、すぐに眉間にシワがよった。私は重ねて頼む。
『お願いだから、柚杞を責めないで』
『……』
『麗…』
『どうして…?』
麗は穏やかに私に聞く。