The Last Lie

欲しいもの



『じゃあ明後日は麗ちゃんと遊ぶんだ?』

図書室のいつもの場所に胡坐をかいてる五十嵐くん。

私は気に入ってる本を根こそぎ借りようと必死に選抜してる真っ最中だ。

五十嵐くんにも一緒に選んでもらおうと思ってたのに『面倒だからパス。適当に持って行けば?』と笑顔で返された。

ちょっと優しいと思ってもやっぱり彼は根っからの遊び人で私にも、うまーく飴と鞭を使い分けてる気が…しなくもない。

その証拠に今まで全然無関係って感じで話し掛けても来なかったくせに、私の方に歩み寄りながらクリスマスの話題を振ってきた。

今年のクリスマス、麗の彼氏さんはあのカフェのバイトらしく24日に学校が終わってからデートだそうで。

その惚気に付き合って、と25日は遊ぶ約束をさせられた。

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