The Last Lie
よく、わかんない。
頭が混乱してる。
なんでそんなこといきなり言うの?
“初めてなんだよね”
“ただ純粋に何かしてあげたいって思ったの”
なんで?どうしてその相手が私なの?
なんで…
困り果てて涙が出てくる。
五十嵐くんは潤む私の視界の中で揺れてる。
本人が動いてるのか、涙でぼやけてるのかも分かんない。
でも次の瞬間。
動いてたのは五十嵐くんだったと知る。
『いーじゃん、利用すれば?
つーか、…してよ』
掴まれた腕が引っ張られてあっという間に閉じ込められた。