The Last Lie
ん?私?呼ばれた?
振り向いた先には人の波。その中でポツンと立ち止まり私を見つめる女の人がいた。
だけど数メートルの距離が邪魔して顔まで認識できない。
女の人はだんだん私に近づいてくる。
てゆーか、いまの声ってー…
『やっぱり!元気ー?会いたかったぁ』
『えっ!ひ、紘未さん?』
『やーもう前に会ってからどれくらいぶり?なんか大人っぽくなったじゃん』
駆け寄って来た紘未さんは私に抱きつきながら思うまま素直に、嬉しいという感情をぶつけてくる。
…本当に、これも反面教師ってやつなのかなぁ。