The Last Lie

そんなにハッキリ言われると、何も言えなくなる。


『そのうえ支えることも許してくれないなんて、やっぱいじわるじゃない?』

『…ご、ごめんね』


何て言っていいか分からず謝った私に五十嵐くんは追求をやめない。


『それは何のごめん?

俺を好きになれないこと?
俺を頼れないこと?
はぐらかしてたこと?』


違う。

違くないけど、違う。


どの行動に対してとかじゃなくて。


『…いつも、傷つけちゃってるから、だから…』


そんなんじゃなくて、

私の弱さで五十嵐くん自身を傷つけてるから。

私自身が、今度は五十嵐くんを苦しめてるから。

だから…



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