The Last Lie

こんな本音を、この人に漏らしていいのか分からなかったけど、

一度吐き出したら止まんなくなってた。


『ど、したら…いか、わかんな、なっちゃ…』


ポロポロ零れる涙は止まらなくて、私の頬だけじゃなくそれを拭う五十嵐くんの指や彼の茶色いセーターの袖口まで濡らした。

そんな私を五十嵐くんがどう思ったかはわからなかった。

ただずっと私の涙を拭いて、安心させるように背中や髪を撫でていた。

話を聞いた後も特に何か言ったりもせず『よく一人で我慢したね？偉い偉い』そう言って私の頭をクシャッて撫でた。

もう、本当に…


『優し、過ぎ…』

『なに、俺？』


ｺｸﾝ、と頷けばまた彼は笑った。