The Last Lie

緊張して入った図書室の中に五十嵐くんの姿はなく、そこにはいつも通りの風景があった。

ちょっと拍子抜けしたけどあぁ、良かったって安心してる自分もいる。

まだ自分を整理出来るかわかんない。
まだ何もわかんない。



ー…いや、




わかろうとしてないだけ、多分。





五十嵐くんの優しさに甘えちゃいけないって思う。

このままじゃ駄目だって思う。




でも、1人でいると崩れそうになっちゃうんだ。

色んな不安とか怖さとかで苦しくなっちゃうんだ。



だからって五十嵐くんに頼っていいって事にはならないけど…。



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