The Last Lie

そのあとは特に何をする訳でもなく、他愛ない話をしてた。

ベットの上で雑誌を読む柚杞は、ベットに寄りかかって喋る私の話にたまに相槌いれながら聞いてた。


ふと、振り返って柚杞の手元の雑誌を見ると、この前駅前にオープンしたカフェが紹介されてた。

『そのカフェ人気なんだよ!この前麗と行って来たんだ』

『あぁ、新田の彼氏見に行くっつってたやつか』

『うん、麗の彼氏がバイトしてるからいっぱいサービスしてもらったの。本当に美味しいから柚杞も行ってみたら?』

そこのお店は昼間は柔らかい雰囲気のカフェで夜は落ち着いた雰囲気のバーになってて、コーヒーも紅茶も美味しいし種類が沢山あって、つい帰りに紅茶の葉とケーキも買ってしまった。

私の言葉に柚杞は一瞬きょとん、とした顔をしてから可笑しそうに目を細めた。

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