The Last Lie

柚杞のメールも態度も変わらずだったし、たぶん大丈夫。何も気付かれてない。

柚杞が、気付くはずない。

日曜日に会うのは一年記念日だからだって疑うことすらしないだろう。


私がそうなるようにしてたからだけど。

柚杞が“嘘”をつかなくていいように、私が嘘をついたからだけど。


何度考えても、やっぱりこうするしかないんだもん。

“私心配する必要ないんだよね?”

無い。
そんな必要、無い。

“彼のために自分の気持ちを押さえるべきだった”


私よりも柚杞が、笑ってくれるならそれでいい。

だってもう十分だから。


もうこの2ヶ月で覚悟は出来てる。

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