The Last Lie

今思えば、昼休みに行かなければ良かったんだと思う。放課後行けば良かったんだと思う。

だけど朝とう爺にその情報をもらってから、私の我慢は午後までもたなかった。

猛スピードでお昼を食べた私は呆れる麗にも目を向けず図書室に走った。


一階の端にある図書室には見事に誰もいなかった。
真面目な生徒が勉強でもしてるかな、なんて思ってたけど実際は違うみたいだ。

とりあえずウロウロとそこまで広くない図書室を歩き回り、入り口から一番遠い奥の棚で目当ての小説を発見した。

とう爺の言った通りあの作家の本は確かに沢山あってしばらく楽しめそうだな、なんて新しいイタズラを思いついた子供みたいに一人でニヤニヤとしてた。



< 81 / 357 >

この作品をシェア

pagetop