The Last Lie

背の高い男の子と派手な感じの女の子。

ダルそうに入って来た男の子は腰で履いたズボンのポケットに右手を突っ込み、面倒くさそうな表情を浮かべて左手で金に近い前髪をかきあげた。

女の子は男の子の右腕に両手を絡めて、眉を寄せて彼を見上げてた。


『ねぇ、聞いてんの!?』
『んー』

『ちょっと!恭輔っ!!』

『だから無理だって』

『どうしてよ!?何がだめなの?私悪いとこあったら直すからっ』


なに、喧嘩…とか?


『わかんねーかな』

『分かんない!!お願い!考え直しー…』


男の子は絡められた両手を払いのけた。


< 83 / 357 >

この作品をシェア

pagetop