The Last Lie

そしてそのまま何か喚いてる女の子を勢いよく引き寄せて、噛み付くようにキスして黙らせた。

なんだよ…痴話喧嘩はよそでやってよ、馬鹿らしい。

女の子はキスをされて機嫌を直したのか、彼の首に手を回そうとしている。
すると男の子はすぐに唇を離して冷たく言い捨てた。

『餞別』

『…は?』

『もう今のキスで十分じゃん?分かったら早くどっか行ってくんない?』

『恭ー…』

『俺いらねーんだ、…ありふれた軽い女は』

アンタはこの間の三回目でギリー…、そう言って冷めた目で女の子を見下ろした。

女の子は真っ赤な顔で男の子を睨み付けて、

『…マジ最悪っ!!』

と怒鳴ってバタバタ図書室から走り去っていった。



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