The Last Lie
すっかりびびってギュッと目を閉じてた私の頭を軽くたたきながら、男の子は身長何センチ?、なんて言ってきた。
さっきの冷たい態度なんて嘘だったんじゃないかなってくらいに、人懐っこい笑顔を浮かべた男の子は私を近くの椅子に座らせて、自分もその隣に座った。
なんだろう…この状況。
『…知り合い、でした?』
『俺ら?初対面でしょ』
『ですよね』
だってこんなインパクトある人知ってたら思い出さない訳ないもんね。
『でも知ってるよ?』
私の右側の男の子は横向きに座り直して机に肘きながら言ってきた。
『“樺乃ちゃん”だよね?伊川君の』