The Last Lie
『まだ授業中だけど?』
『悪いけど、おしゃべりする気ないから』
『どこ行くの?』
『静かなとこ』
『ここでいーじゃん?静かに話そうよ、…伊川君についてとか』
感じ悪く対応しても男の子は全然めげない、てゆーか全く気にしてない。
それに。
『なんで柚杞のことにそんな興味持ってるの?』
私がそう聞くと男の子は笑った。
『“樺乃ちゃん”に興味あるって言ってるじゃん?』
真剣に聞こうとした私がバカだった。
ため息して歩きだす。本当に気分悪い。本はまた放課後にでも来たらいい。
『行っちゃうの?』
『……』
『俺、知ってるよ?
……伊川君の秘密』