鬼畜な俺様執事


心にじんわりと染み込むような声に、私は涙を流した。



「さくやぁ……」



しがみついた私に、朔夜はそっと囁いた。



「一生、何があっても離さないっていったろう?

忘れたのか?」



私はふるふるっと首を振った。



朔夜の体温を確かめるように。



「でもっ……あの時はっ……」



まさか兄妹だなんて思わなかったでしょ……?


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