a little memory━恋心編━
家に帰っても私は放心状態だった…。
「真苺…ショックだろうけど…いつかはきっと記憶なんて戻るわよ?」
「そんな気休め…言わないで…。」
「優しいお兄ちゃんは帰って来るからねっ?」
「そんな事言わないでよ!!私は英咲士君の事っ…!!」
2Fの部屋に駆けて行き英咲士君の部屋に入った。
優しい思い出と楽しい思い出愛された記憶愛した記憶全て無くなったの…?
「あっ…英咲士君…ぃゃだよ…あぁぁぁぁぁぁぁ!!」
泣き叫んだ…声が枯れて喉がつぶれるくらい…。
身体が現実を受け止めれず悲鳴を上げただけの事なのにやけに心が壊れそうだった。
「写真見せたら記憶戻るかもしれないわよ!!」
「そうだな!!」
両親も色々努力してくれたけど…。
「英咲士君これ見て!!初めて一緒にご飯食べた夜!!」
「ん……やっぱり分からないよ。真…苺?の事ごめん…。」
私を呼び捨てにするのにまだ違和感が有る。
貴方の頭には私との思い出が少しも残って無いの?!
「英咲士君は…どんな子が好き?」
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