あたしと彼のオトナな契約
え……そうなの…?
なんか意外かも。
景色とか見るんだ、コイツ。
弘明って実は、ロマンチストなのかも。
そんな事を思っていたら、思わず吹き出してしまった。
「なっ…なに笑ってんだよ!」
「ううんー。 何でもないー」
「何でもなくねーよ。 今お前心の中で俺の事けなしたろ」
「そんなんじゃないー。 ただ、別にいいのに、って。 そう思っただけ」
「あ?」
「好きなんでしょ? この部屋の景色。 じゃあ見に来てよ。 あたしも、一緒に見たい」
後半は、ゴニョゴニョ言ってて分からなかったかもしれない。
言いながら、何こんなこと言ってるんだろって照れて、下を向いてたし。