あたしと彼のオトナな契約
晋也さんは、どっちかっていうとぶっきらぼうで、不器用なタイプ。
他人にあんまり興味を持たないのか、人に好かれても動じない感じ。
でも……
「那奈、今日終わったら俺ん家来いよ」
耳元をかすめる息に、ゾクっとした。
静かにコクっと頷くと、満足したように肩を撫でる。
そう。
あたしは晋也さんと、契約してます。
あたしの保護者がわりになってもらう代わりに、あたしは晋也さんに言われた事なら何でもする。
簡単に言えば、こんな内容。
もちろん誰も知らない、秘密の関係。