あいつを抱いたあの日から。
かっちゃんは目を丸くした。
びっくりしたのだろう。
夏休みの
あの日きりだからかな。
「今日、帰り早いね…」
かっちゃんはきっと引退前に
部活をやめてしまったんだ。
「あぁ、」
「ねぇ、かっちゃん…」
私はかっちゃんに近づいた。
かっちゃんは私が
近づくと同時に目を逸らす。
「俺に、もう、
関わんな…、
またあんなこと
無理やりされたい訳?」
そう言い放つと
かっちゃんは背を向けて歩き出した。
私はただその背中を
見つめることしか…できない。